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2019年 7月 2日 ~大学の授業 浅野先生編~

こんにちは!

約2ヶ月ぶりの登場、

担任助手の浅野です!

 

前回に引き続き

僕が大学で受けている

授業の話をします。

 

少し長めになっております…

 

僕は

芝浦工業大学

工学部

材料工学科の

2年に在学中です。

 

材料工学

という名前を聞いたことがある方は

どの位いらっしゃるでしょうか。

 

恐らく

比較的多くの方が

ピンとこないでしょう…

ものづくりにおいて

需要がとても高い

学問分野ですが、

専攻できる大学があまり多くなく、

一般的な知名度も

さほど高くないのが現状です。

 

材料工学で扱う

「材料」

というのは大きく分けて、

金属材料、

無機材料、

有機材料、

セラミックス(複合材料)

の4つに分類されます。

 

自分が所属している学科では、

この4種類の材料を

幅広く学んでいますが、

特に力を入れているのは金属材料です。

(実は元々「金属工学科」という学科名でした。)

 

金属結晶の分析や、

金属の強度計算、

合金の特性など、

金属の性質や加工について

主に学んでいます。

 

その一例として、

弾塑性について少し取り上げてみます。

 

弾塑性とは、

ゴムのように、

力を加えるのをやめると元の形に戻る

「弾性」と、

針金のように、

力を加えるのをやめても元には戻らず変化後の形を保つ

「塑性」

の2つの性質を

併せ持つ性質のことです。

 

これを図で表したものを

応力ひずみ曲線といい、

これを用いて加工の参考にします。

 

 

これがある金属棒の応力ひずみ曲線です。

 

縦軸が

応力σ(加える力の大きさ)

で、

横軸が

ひずみε(どれだけ変形したか)

を表しています。

 

加える力が小さいとき、

まだひずみが弾性域にあるので、

ここで加力をやめると

元の形に戻ります。

 

しかし、

このまま加力を続けて

曲線状の左側の・

(弾性域と塑性域の境目)

を超えて

更に加力をすると、

加力をやめても

変形中の形をおおよそ保ち

元の形には戻りません。

 

さらに、一度

最大応力(変形に必要な力のうち最大の力)

を加えてしまうと、

それ以降、

最大応力よりも弱い力で

変形がすすみやがて

破断(切断)してしまいます。

 

つまり、

何かものをつくる時に、

常に弾性域を保ち続けなければならないのか、

場合よって

塑性域にわざと到達させる必要があるのかなど、

必要に応じて使う材料を変えて調整していきます。

 

例えば、

車のボディを作る時は

どちらにするべきでしょうか。

これは

衝突などの強い力がかかった時に、

塑性域に到達させる必要があります。

凹んでしまうと

見た目が悪くなってしまいますが、

乗っているひとの

安全のために

ある程度大きな力が加わったタイミングで

塑性変形に切り替わる必要があります。

ただし、

破壊する(バラバラになる)のは

ダメなので、

衝突の際にかかる力が

最大応力未満になる必要があります。

 

けっこう難しいですね、

解説のところは飛ばしていいです…

 

なので、

この場合は

上記を満たす性質を

もつ材料を選んだり、

場合によっては

合金を作ったりします。

 

このように、

我々が普段使っている

様々な製品には

緻密な強度計算や

材料選定が行われています。

 

少しでも興味が沸いたら是非、

材料工学について調べてみて下さい!

 

明日の更新は、

東京学芸大学1年の

相良担任助手です!

お楽しみに!

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