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2021年 2月 12日 ~気まぐれ生物学Ⅲ~
こんにちは!
担任助手の廣野です。
最近は暖かくなってきたような?
先日は1日時間があったので、奥多摩の山道を自転車で登ってきました。
自然の中で運動するのはめっちゃ気持ちいい!
さて、今回の気まぐれ生物学は・・・
「がん」についてのお話です。
みなさんは「がん」と聞いてどのようなことを思い浮かべますか?
怖い病気、治らない、転移する、など、たくさんのことが思い浮かぶと思います。
「がん細胞」とは、正常な細胞が細胞分裂する際に遺伝情報(DNA)の複製エラーによって生じた、無限に増殖する細胞のことです。
通常、複製エラーを起こした細胞は生物の仕組み上修復を受け、それでも修復できない場合は「細胞死」を起こします。
しかし、エラーが積み重なったり致命的なエラーだったりすると細胞死が起こらなくなります。
細胞死を免れた細胞で、かつ増殖に関連した遺伝子に異常が起こり増殖が止まらなくなった細胞が「がん細胞」となるのです。
一方で、がん細胞はその「無限に増殖する」という利点を生かして、世界中で研究用として使われています。
そのがん細胞は「HeLa細胞」といいます。
HeLa細胞とは、1951年に31歳で亡くなったヘンリエッタ・ラックスさんの子宮頸がん細胞です。
通常の人間の細胞は寿命があります。
しかし、HeLa細胞はがん細胞なので無限に増殖することができ、本人が亡くなってから半世紀以上にわたって研究施設で増殖を続けています。
不思議な話ですよね。
また、がん細胞の遺伝子はiPS細胞に導入されてもいて、今となっては研究や医療の発展に必要不可欠な存在です。
いつかがん細胞の増殖を制御できるようになれば、がんを完治可能になったり、不死身の生物を作ったりすることも可能になるかもしれません。
今後の研究の発展に期待ですね!
以上、廣野のブログでした~
次回の更新は賴田担任助手です!
お楽しみに~